最近テレビ等CMでも宣伝されていますが家賃保証・一括借上。
これは、人間の心理をついた、 「建築会社が建築を受注するためのシステム」です。保証という言葉は、なんとなく頼れそう で安心できそうですが、肝心な中身は巧妙なトリックがたくさんあります。
みんなあまり語ら ない、「家賃保証のしくみ」をこっそり公開します。
まず最初にお知らせしたいのは、「家賃保証・一括借上を行うと建築費が割高になる傾向がある」 ということ。
なぜかというと、通常の建築費には工事費以外に営業マンの人件費、カタログ代 などの営業経費が含まれています。
家賃保証をする場合はさらに、「保証分のリスク」が費用と して上乗せされています。つまり、建築会社は予め損をしないように建築費用に保証で支払う かもしれないお金を上乗せして算出していることが多いということです。
でも、「保証するのは建築会社じゃなくて保証会社でしょ?」確かにそうです。
しかし、この保証会社は建築会社が100%出資している別会社、いわゆる子会社の場合がほとんどです。
その後、建物が完成し入居者が決まってもまたトリックがあります。
まず第一に、「完成と同時 に家賃がオーナーに入ってこない」ということ。
ある一定の猶予期間がありこの期間はオーナ ーへの支払いはありません。いわゆる免責期間です。その免責期間の間に、入居者からいただ く募集家賃をプールし貯めておき、貯まってから保証家賃をオーナーに支払います。
募集家賃 より保証家賃が少ないこともよくあります。
しかも、契約時に入居者が支払った礼金も保証会 社のものになります。更新料もまったく同じです。
「空室になったら自分のお金を補填する」ということを、お金を支払って保証会社にしてもら っているだけです。
「空室リスクをなくします」「煩わしい管理はお任せしたい」などのセールストークをよく耳にしますが残念ですがオーナーのための家賃保証ではありあせん。
保証会社と建築会社のための家賃保証と言っても過言ではありません。